3.11の東日本大震災が契機に
この「Omoidori」は、アルバムに貼られている写真をそのままテカりなくスキャンしてデジタル化できるiPhoneアルバムスキャナとなっていて、元々の開発はiPhoneが発売される前の10年前ほどからあったそうです。
ただ、なかなか実現化せずに諦めかけていた頃、3.11の東日本大震災が発生し、瓦礫の中にあった泥まみれのアルバムを大切に抱えている人たちを見て、これはやり遂げなければならないという気持ちになったそうです。
Omoidoriの仕組み
さて、実際に「Omoidori」をどうやって使うかですが、通常はこのように折りたたんだ形になっていて、使うときはパカっと開きます。ポラロイドカメラのような感じです。
開いた部分をアルバムの写真に乗せて暗室を作るような状態にして、専用アプリ「Omoidori」で撮影をするだけで、写真にダメージもなく、さらに反射せずにデジタル化できるように設計されています。
仕組みとしては、「Omoidori」の中にはLEDフラッシュが左右についていて、これが交互に点灯します。「Omoidori」アプリは2枚の写真を撮影し、それを合成することでテカりのない写真となるわけです。ちなみこの技術は「Wスキャン」というそうです。
アプリはただスキャンだけをするだけでなく、写真に刻印されている日付を認識したり、L版を超える写真の場合にも2L版モードをつかって、半分ずつスキャンすると自動で合成してくれる機能がついています。
また、写真のサイズに合わせて自動でトリミングしてくれたり、古い写真だとよくある赤目で写っている写真も補正してくれる機能もついています。
さらに、デジタル化するだけではとどまらず、アプリ内から富士フイルムの「プリントサービス」に接続してプリントやフォトブックを注文するところまでこのアプリでできます。
アルバムの写真をスキャンする場合はそのままでいいのですが、アルバムに入っていない単独の写真をスキャンする場合ののために固定する「フォトプレッサー」がオプションで販売されます。これは「Omoidori」本体に合体する形になります。
「Omoidori」の対応機種ですが、「iPhone 6s、6、SE、5s、5」となっていて、残念ながら「iPhone 6s Plus/6 Plus」には対応していません。
価格はオープン価格ですが、PFUダイレクトでは12,800円(税込)、6月下旬の販売開始となるそうです。なお、内部のLEDフラッシュを点灯させる電源として単4電池2本が必要で、この2本で約1000枚くらいスキャンできるそうです。
すでにAmazonなどでは予約が開始されていますが、PFUダイレクトで予約した初回1,000名の方だけに、「OmoidoriケースSpecial Edition」がついてきます。
昔の写真がいつまでもあればそれに越したことはないですが、万が一のために「Omoidori」を使ってずっと残る形にしておくというのもいいかもしれませんね。