開演当初、撮影・取材・情報発信はNGだったのですが、奇跡的と言うのでしょうか、数時間後ableton本社から公開許可がおり全世界初の情報公開になりました!では早速レビュー行ってみましょう!!
・Audio to MIDI
まずは、Audio to MIDI機能です。クリップを選択し、右クリック。サウンドのタイプによってコンバート方法を選びます。
・和音:Convert Hamony to New MIDI Track
・メロディー(単音):Convert Melody to New MIDI Track
・ドラム:Convert Drums to New MIDI Track
コンバートを実行すると隣に新しいトラックが作られ、そこにMIDIデータが生成されます。複雑な和音、メロディー、ドラムが、高精度でMIDIへコンバートされていました。これは今後、サンプリングの定義が激変するかもしれない注目機能だと思います。
なお、まだBeta版のためすべての機能のローカライズがされていないようですが、正式版の時にはこの辺も日本語になるようです。
・セッションビューでの「クリップのオートメーション」
次に、セッションビューでの「クリップのオートメーション」機能です。この機能は待ち望んでいました。
クリップオートメーション用のRECボタンを押して、後はツマミやフェーダーをいじるだけ。
オートメーションカーブは更に柔軟になり、マウスでスムーズな曲線を描く事もできます。この機能は念入りに触らせて頂きましたが、クリップ単体としての音楽的機能が飛躍してますよこれはっ!凄い!
・新ブラウザー
ブラウザーセクションも新しくなりました。こちら、まずオフィシャルの解説画像を見てみましょう。
今までのブラウザーから、機能向上が見て取れます。非常に視認性も良く、ワークフローも以前のブラウザーより格段に向上しています。
左下の「Add Folder」で、自分の好きなサウンドライブラリを追加することができます。私は色々なRemixの仕事をする際に、Remix partsのフォルダをその都度「Add Folder」で追加したらワークフローが向上するかなと思いました。
・新しいEQ Eight
ドカーンとでっかく表示でき、スペクトラムアナライザで周波数を確認しながら、イコライジングが可能。
もちろん以前のEQ Eightのサイズでも使用できます。
・Glue Compressor
80年代のSSLコンソールのバスコンプレッサーをモデリングしたコンプレッサー。独特のコンプレッション具合はまさにSSLアナログ仕様となっていて、音作りに積極的に使えそうです!
残念ながら撮影は出来なかったのですが、従来のCompressor、Gateも視認性が向上し、ゲインリダクション等を確認しながら簡単に調整が出来るようになっています。
「Ableton Live 9」のアップデートの細かい部分では、キーボードの「B」を押している間だけドローモードをオンにする事が出来るようになりました。これによりワークフローが向上が見込まれます。
そして個人的に気に入った機能は、新たにトラックを追加する際、自分の好きなエフェクト、インストゥルメントなどを包含した状態でトラックを追加できる機能です。
例えば、私は殆どのトラックにcompとEQを挿しているのですが、プラグインを包含した状態をプリセットとして設定をしておけば、次回からはcompとEQが挿さった状態で新たにトラックを追加することが出来るわけです。
・Push
Ableton Liveのコントローラー「Push」。残念ながら今回の発表会には展示が間に合いませんでした。しかし、以下の動画からも見て分かるように、非常に洗練されたコントローラーになっています。
さて、気になる「Ableton Live 9」のリリース時期に関してですが、担当の方によると、2013年の第1クォーターを目標に現在開発を進めているそうです。現実的に考えると、来年の春3月、4月辺りにリリースされるのではないかと予想します。