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「iPad 2」に組み込まれた磁石により、植え込み型除細動器の電源が落ちる恐れがあることを14歳の高校生が発見

投稿時間2013.05.10
Bloombergによると、アメリカ・コロラド州デンバーで開かれた不整脈学会(HRS)年次総会で、カリフォルニア州ストックトン在住の14歳の高校1年生ジアンナ・チエンさんが「iPad 2」に組み込まれた磁石が状況によっては体内に植え込まれた除細動器の動作に影響する可能性があるという発表を行ったと伝えています。

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チエンさんは発表の中で、胸の上に「iPad 2」を置いたまま寝てしまうと、端末に組み込まれた磁石に反応して、植え込み型除細動器の「電源が誤って落ちてしまう」恐れがあると指摘したそうです。

除細動器は安全対策のため磁石に反応すると電源が切れるように設計されていて、「iPad」にはSmart Coverなどの利用のために30個の磁石が利用されていて、胸から離して持っていれば問題は生じないが、体に置くと危険が生じる可能性があるとのことです。

これについて、Appleの広報担当トルーディー・ミュラー氏はコメントを控えているそうですが、Appleのサイトには、ペースメーカーを装着したユーザーは6インチ(約15センチメートル)以上体から離して利用することを勧めるなど、無線周波妨害が引き起こされるリスクをユーザーに喚起しているそうです。

これがすべての患者さんに当てはまるかどうかというのはまだ分からないそうですが、万が一のことがあっては大変なので、取り扱いには注意が必要ということだと思います。

こういった問題提起は新たな対策に繋がる可能性もあり、歓迎されるものではないでしょうか。なお、「iPad (第3世代)」や「iPad (第4世代)」、「iPad mini」については言及はありませんでした。