Apple

ティム・クックCEO、サプライチェーンの労働環境の報道に反論

投稿時間2012.01.27
Cnet Japanによると、AppleのCEOティム・クック氏は、先日The New York Timesが報じた、Appleのサプライチェーンで多くの怪我人や数名の死亡者が出ている工場の危険な環境に関する記事に対して、サプライチェーンに身を置く作業者すべてを大切に考えており、それに反することを示唆した報道は「明らかに間違っており、不快」と述べたと伝えています。

Employees work on the ass 007

このThe New York Timesが報じた記事は、成都にある工場で発生し4人の命を奪った爆発事故を取り上げ、iPadを製造するFoxconn Technologiesの工場に数カ月勤務し、当時22歳だった作業員Lai Xiaodongさんの最後の1カ月を追っているものだそうです。

その中で、Foxconnの元幹部が「Appleが気にかけているのは製品の品質を上げること、そして、製造コストを下げること」と語り、さらにAppleの元幹部が「一部工場における作業者の酷使を4年間にわたり認知していた」と語ったとしています。

これに対して、Appleは公式にはコメントを出していないが、ティム・クック氏はこの問題について社員にメールをだしていて、そのコピーを9to5Macが入手していて、そのメールでティム・クック氏は以下のように述べています。
われわれは、全世界のサプライチェーンに身を置くすべての作業者を大切に考えている。いかなる事故についても非常に憂慮しており、作業環境に関するいかなる問題も懸念すべき事項である。われわれが何も考えていないとするいかなる示唆も誤りであり、不快である。
われわれは毎年、より多くの工場を検査し、パートナーに求める基準を引き上げ、サプライチェーンへの関与を深めている。われわれが1月に入って報告したように、非常に目覚ましい進展を見せるとともに、多数の作業者のために環境を改善している。われわれのいる業界において、Appleと同規模、そして、同数の場所において取り組みを行い、多くの人々に手を差し伸べている企業はない。
さらに、最後に「サプライチェーンにおける問題に手を打たない、もしくは見て見ぬ振りをするということはない。このことについて約束する」と社員に向けて語ったとしています。

以前から中国の工場での過酷な労働環境、未成年者の就労問題、従業員の自殺問題など、たびたび問題となっていました。これらの原因がすべてAppleにあるわけではないと思いますが、やはり責任は問われてしまいますね。

もちろん、この報道のすべてが正しいかどうかは分かりませんが、こういった人たちの働く環境がすこしでも良くなる事が望まれますね。